短信ニュース:日本留学経験のアリフ氏、BRIN長官に就任

2025-11-12 05:42

 インドネシア政府は10日、ボゴール農科大学学長のアリフ・サトリア氏を国家研究イノベーション庁(BRIN)の長官に任命した。アリフ氏は1971年生まれ。農村社会学の修士課程を経て2006年に鹿児島大学で海洋政策の博士号を取得した。


 就任式で同氏は「統合的研究と国内協働による新たなイノベーション推進」を掲げ、食料・エネルギー・水資源を重点分野とする方針を明らかにした。アリフ氏は17年に46歳で学長に就任、23~28年の任期で再び学長に任命されていた。

BRIN長官に就任したアリフ・サトリア氏(左)=アンタラ通信

コメント

 鹿児島大学で環境ガバナンスを学んだアリフ氏の登用は、国際的視野を取り入れた研究行政改革への布石といえる。BRINは研究機関の統合や政策調整機能の強化といった改革下にあり、これまで官僚主導で批判の多かった研究資金配分の透明化や国際研究協力の再構築が焦点となる。


 インドネシアの国家的科学技術を高める機関として、学問と政策統制のバランスをどこまで調整できるかが、新長官の手腕を占う試金石となる。