短信ニュース:リアディCEO、メイカルタの返金状況を報告

2025-11-12 05:50
 マルアラル・シライト住宅・居住地域相は10日、リッポーグループのジェームズ・リアディCEOと会談し、大型不動産プロジェクト「メイカルタ(Meikarta)」の購入者への返金進捗(しんちょく)を公表した。
 第1次返金で15人、第2次で25人に返金し、12戸の物件引き渡しを完了。現在は第3次として80戸の物件売却を進め、返金財源に充てているという。

 マルアラル大臣はリッポー側の真摯(しんし)な対応を評価し、未利用のメイカルタの敷地を低所得者向け住宅(MBR)の建設に活用するよう促した。これを受けリアディCEOも「政府は住宅分野にこれまでになく大きな関心を寄せている」と述べ、自社も公的住宅融資(KUR/KPR)支援を継続する意向を示した。
高層アパートが立ち並ぶメイカルタ=ジャカルタ日報撮影

コメント

 政府がメイカルタ問題の問題解決に本腰を入れ、開発元との協調で消費者保護と社会的利益の両立を図る姿勢を示した。マルアラル大臣による迅速な対応は、新政権が住宅政策を経済成長戦略の柱と捉えていることを示す。リッポー側も政府方針に歩調を合わせ、行き詰まったプロジェクトの立て直しと社会的責任の履行に努める構えだ。

 低所得層向け住宅の建設提案は、停滞資産を公共の利益に転換する発想であり、単なる返金対応に留まらない前向きな解決策といえよう。