短信ニュース:「規制か表現の自由か」―インフルエンサーらが認証制度に反発

2025-11-13 05:40
認証制度に揺れるインフルエンサー(イメージ)=Shutterstock
 インドネシア政府が検討するインフルエンサーへの資格認証制度を巡り、国内のクリエイターや有識者から懸念の声が上がっている。政府はSNS上のデマ拡散防止やプロ意識向上を目的に、中国のようなインフルエンサー資格制度導入を議論中だ。

 一方、人気インフルエンサーらは「創作活動への過剰な介入は表現の自由を損ないかねない」と反発し、国会議員も「まず匿名アカウントや詐欺対策を徹底すべきだ」と慎重な対応を求めた。文化観光省など関係当局は、規制導入にあたりクリエイター側との対話を重ね、過度な表現規制とならないよう配慮すると約束している。

コメント

 デジタル時代におけるインフルエンサー規制の是非は、表現の自由と社会的責任のバランスという難題を突きつける。無秩序な情報発信による弊害も無視できない一方、創造性や言論の萎縮を招くような一元的規制は避けるべきだ。 政府はクリエイターの自主性と業界の健全化を両立できるよう、教育啓発など柔軟なアプローチを優先し、慎重に制度設計を進めていく必要がある。