短信ニュース:「世界4位の陶磁器生産国」へ、産業省が成長に自信

2025-11-13 05:46
幅広い商品を展開するインドネシアの陶磁器工場=アンタラ通信
 インドネシア産業省は11日、国内陶磁器産業の目覚ましい成長を背景に、近く世界第4位の陶磁器生産国に躍進できると自信を示した。インドネシアの年間生産能力は世界5位だと同省担当者は説明。適切な投資誘致と政策支援によって「近い将来4位に浮上できる」との楽観的な見通しを示した。

 実際、第2四半期にはセメント・陶磁器等の非金属鉱工業が前年同期比10・07㌫増と製造業トップクラスの伸びを記録。2020年から昨年までの年の陶磁器分野への累計投資額は20・3兆ルピア、雇用創出1万人に上り、現在までの総投資額は224兆ルピア、従事者数4万人規模に達する。一人当たりの陶磁器消費量はマレーシアやタイに比べ低水準だが、国内市場拡大の余地も大きいという。

 政府は中部ジャワのバタンやスマランなど立地条件の良い工業団地で国内外の投資を優遇し、生産力の増強を図る方針だ。

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 インフラ整備や建設需要の増加を追い風に、インドネシアの陶磁器産業は大きく成長する可能性を秘めている。政府は税制優遇などで国内外企業の投資を誘致する戦略も示す。

 一方、ガス供給不足や安価な輸入品の流入、原料調達といった課題もあり、それらへの対処が生産競争力強化のカギとなる。適切な政策実行により、生産能力の拡大と内需開拓が進めば、インドネシアが世界4位の生産国に躍進する展望は十分現実味を帯びてくるだろう。