インドネシア国鉄が日本製電車3系列の引退セレモニー開催

2025-11-14 05:29
タンゲラン駅に停車する元JR東日本203系電車。日本時代は常磐線各駅停車で運行されていた=ジャカルタ日報撮影
 ジャカルタ・コタ駅でインドネシア国鉄(KAI)のグループ会社KAIコミューターが11日、日本から譲渡された電車3系列の引退イベント「Arigato KRL(ありがとうKRL)」を開催した。対象となったのは東急8500系、東京メトロ7000系、JR東日本203系で、いずれも約20年間にわたりジャカルタ首都圏の通勤輸送を支えてきた車両。

 同イベントには在インドネシア日本大使館関係者、鉄道ファンらが出席し、長年の貢献に対する感謝の意を示した。

コメント

 日本から譲り受けた電車がインドネシアの都市鉄道発展に果たした役割は大きく、両国の協力関係の象徴ともなった。今回のセレモニーは、そうした電車への敬意と感謝を示し、その歴史を後世に伝えるものだ。

 インドネシア側は引退車両の一部を文化遺産として保存する計画。他方で新型国産車両への更新を進めることで、過去の遺産を大切にしつつ将来のサービス向上に取り組んでいる。友好と技術交流の軌跡を刻んだ電車の引退は、新時代へのバトンタッチとして多くの鉄道ファンの心に残る出来事となった。