
インドネシア汚職撲滅委員会(KPK)は12日、宗教省の海外巡礼局元局長を、メッカ巡礼定員の汚職疑惑に絡み事情聴取した。サウジアラビアからの配分された定員枠に不正な便宜が図られた疑いがある。
KPKは同省職員と旅行代理店の癒着による談合を捜査しており、国家損失は約1兆ルピアに上ると推計。すでに関連資金や車両、住宅が押収され、約300の巡礼旅行業者から聴取が行われているという。
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インドネシアではメッカ巡礼の待機期間が地域によっては数十年に及び、定員枠の公正な管理は国民の切実な関心事である。それだけに、今回のように増枠を汚職の温床にした疑いは信仰者の信頼を深く損ねかねない。
国家損失額は約1兆ルピアに上るとされ、問題の深刻度は高い。今回の問題は巡礼行政の透明性欠如と制度的脆弱性を浮き彫りにしており、徹底解明と厳正な対処が不可欠だ。
