
プルバヤ財務相は12日、スラバヤ港の税関を抜き打ち視察し、輸入書類上の申告価格が11万7000ルピア(約7ドル)と極端に低い機械装置が国内市場で5000万ルピア以上で販売されていることに対し、「こんな高度な機器が10万ルピア程度とはあり得ない」と驚きを示した。同機器は税関での申告額が異常に低く、関税逃れ目的の過小申告が疑われる。
プルバヤ氏はその場で税関当局に対し当該商品の再鑑定と精査を指示した。
財務省は研究所で成分分析を行うなど実態解明を進めており、不正が判明した場合は関係者への処分も検討するとしている。
コメント
財務相自ら現場で不正の兆候を発見し即時対応に乗り出したのは、関税逃れに対する政府の断固たる姿勢を示すものだ。
輸入品の過小申告は税収を損なうだけでなく、市場の公正をゆがめる行為であり、今回の徹底検証を通じて同種の不正抑止効果も期待される。
ただ、長年の慣行を根絶するには税関内部の監視・内部統制の強化も不可欠だ。当局の厳格な取り締まりと制度改善の両輪で、貿易の透明性と公正な競争環境を確保していくことが重要である。
