短信ニュース:たばこ違法流通、背景は「安い商品求める国民」

2025-11-27 04:59
押収された違法たばこにガソリンをかけ焼却処分する職員=アンタラ通信
 インドネシア税関当局は24日、違法たばこ増加の主因について「国民が価格の安いタバコを求めている」ことを挙げた。高額な合法たばこ税負担を避けるため、低価格の違法たばこに手が伸びる実態を指摘している。税関は今年9月までに8億本以上の違法タバコを押収しており、取り締まり強化を進める方針だ。国民の購買力格差が価格敏感層を増やし、違法市場の拡大を助長しているため、専門家は税率構造の簡素化や合法品の価格安定化といった根本対策が必要とみる。政府は監視体制の強化と並行して、タバコ価格差の縮小策検討を急いでいる。

コメント

 安価な違法たばこは税収減と健康被害拡大を引き起こす二重の課題だ。消費者負担を軽減する一方で、メーカー・小売業者に公平な競争環境を整備しなければならない。税制改革で価格差が解消されれば、違法流通が抑制される可能性があるため、抜本的な税制見直しにも注目が集まっている。