インドネシアの政府系ファンドのダナンタラは25日、経営再建中の国営鉄鋼クラカタウ・スチールへの支援計画を発表した。ダナンタラはクラカタウの債務再編を支援するため、融資枠を準備する。同社はこれまでもダナンタラに資本注入を要請しており、長期にわたる財政改善改善を目指す方針だ。ダナンタラ側はクラカタウが持つ港の利用などを考えており、今回の支援を債務再編と業績回復加速に向けたものと位置付けている。
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今回の支援は長期的に経営難に陥ってきたクラカタウ再建への重要な一歩だ。国内に巨大な鉄鋼生産設備を保有する同社の稼働率を上げることは、国内インフラ向けに必要とされる鉄鋼の安定供給に繋がり、意義が大きい。
一方で、KRASには膨大な債務が残り、世界的な鉄鋼市況の先行きには不透明感も指摘される。ダナンタラによる支援は財務改善を後押しするが、抜本的な事業効率化と企業統治強化が伴わなければ持続的な成長は難しい。資金投入と並行して企業改革を進められるかが今後の課題となる。