短信ニュース:チリウン川に淡水魚稚魚1万5千匹放流

2025-12-01 04:52
のどかな風景が広がる、南ジャカルタ市のチリウン川中流域=ジャカルタ日報撮影
 インドネシア海洋水産省(KKP)は26日、ジャカルタ近郊のチリウン川に淡水魚の稚魚1万5000匹を放流したと発表した。同省の担当者は「内水域の魚類生息数維持のため、スマート漁村プログラムで養殖した稚魚を1万5千匹放流した」と明らかにした。放流された魚種にはナマズ類やティラピア類など地元固有種が含まれる。同省は生態系保全と食料安全保障の観点から、沿岸漁業者向けに同様の取組みを全国各地で展開している。

コメント

 漁業資源の回復を目指す本施策は、地域の食糧循環を支える重要な取り組みだ。ただし放流だけでは効果が限定的で、河川の水質汚染対策や密漁監視の強化も同時に進める必要がある。地元漁業者の収益向上には養殖技術や市場流通支援も重要であり、水産庁は生態系保護と漁民支援のバランスをとった総合戦略を継続する見込みだ。