
首都圏鉄道を運営するPT Kereta Commuter Indonesia(KCI)は27日、モハマド・プルノモシディ氏を新たな代表取締役社長に任命したと発表した。前任のアスド・アルトリビヤント氏は2023年5月から暫定的に社長代行を務めていた人物で、今回の発表により約1年半ぶりにKCIトップの正式交代が行われた形だ。この発表がちょうど通勤電車内での水筒紛失トラブルがSNS上で大きな話題となっている最中に行われたため、タイミングの偶然が注目を集めている。同社は「今回のトップ交代はあくまで計画されたローテーション人事の一環」としており、一連のSNS上の騒動とは切り離して受け止めるよう呼びかけている。
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タンブラー1本の紛失が社長交代人事と重なったことで、日常的な忘れ物トラブルが企業ガバナンスや透明性への不信と結び付き、瞬時に「何か裏があるのでは」という物語として消費されている。鉄道のような生活インフラ企業では、現場職員と利用者の接点が多い分、失敗の情報もSNSを通じて可視化されやすく、情報空白が生じるとデマや憶測が一気に広がる構造がある。新体制のKCIとKAIには、人事のロジックや調査プロセスを丁寧に説明し、忘れ物管理・苦情対応のルールを開示するなど、現場のサービス改善と同時にデジタル時代に対応したリスクコミュニケーション力の底上げが求められる。
