
インドネシア中央統計局(BPS)のアマリア・ウィドヤサンティ長官は1日、バリ州のBPS事務所を訪問したオーストラリア統計局(ABS)のデービッド・グルーエン長官と会談し、観光統計分野での協力を確認した。アマリアBPS長官はこの場で、観光客動向を把握するインドネシアの最新技術「モバイル位置データ」システムを紹介し、同分野のイノベーションについて意見を交換した。
このシステムはバリ州のような観光地で威力を発揮しており、例えばある旅行者が地域間を移動すればその都度「訪問」としてカウントされる仕組みだ。インドネシアでは通信事業者の協力で数年前から運用され成果を上げているが、オーストラリアではまだ導入されておらず、豪州側はこの先進事例に強い関心を寄せた。
コメント
インドネシアとオーストラリアが統計分野で互いの強みを持ち寄る協力関係は、政策策定や産業振興に資する良質なデータ基盤の整備につながる。インドネシア側は携帯電話の位置情報を活用した観光統計という先端手法を示し、豪州側は統計手法やデータ品質管理の経験を共有することで、双方が学びを得ている。こうした国際協働により統計の精度と信頼性が高まれば、観光政策や経済計画の効果も一層向上し、両国の発展に寄与すると期待される。
