インドネシアニュース 医療サービス不足で年160兆ルピア流出

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 保健省のダンテ・サクソノ・ハルブウォノ副大臣は1月27日、多くの国民が治療のために海外に渡航していることから、毎年約160兆ルピアの外貨が流出していると明らかにした。副大臣は、医療現場のホスピタリティー(おもてなし)不足を背景に、患者がマレーシアやシンガポールなどで治療を選ぶ傾向にあると分析した。

保健省のダンテ・サクソノ・ハルブウォノ副大臣=政府の公式サイトより

 副大臣は「インドネシアの医師が決して劣っている訳ではないが、病院で患者を等級ごとに扱い、差別的な対応をする風潮があり、サービス面の不満が一因になっている」と指摘した。

 これに対し、ジャカルタ首都特別州のプラモノ・アヌン知事も発言に呼応し、公立病院におけるサービス不足を認めた。その上で、首都には31の公立病院と数百の診療所があるとした上で、すべての医療機関に対し対応を改善するよう指示したという。

編集部コメント

 医療体制におけるサービス向上は喫緊の課題だ。政府はバリ島に国際水準の病院を誘致するなど、施設設備を中心としたハード面での充実を進めているが、患者の流出を食い止めるにはソフト面での改善も不可欠だ。

 副大臣は患者の等級によって待遇を変えることなく、同等のケアを提供するよう促したという。              国内で安心して高度な医療を受けられる環境を整備できるかどうかが、外貨流出を抑制するカギになるだろう。