インドネシアニュース コーラン音量騒動でNU「自主的規制を」

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 国内最大のイスラム教団体ナフダトゥール・ウラマ(NU)は21日、外国人女性が夜間のコーラン(聖典)読誦(どくしょう)に抗議した問題を受け、地方自治体に対しモスク(礼拝所)の拡声器使用を適切に規制するよう求めた。

NU幹部は「コーランを読む行為は尊いが、周囲に迷惑をかければ本末転倒」との考えを示した=Shutterstock

 騒動は西ヌサトゥンガラ州の観光地、ギリ・トラワンガンで発生。ラマダン(断食月)初日の夜に島内の小さなモスクで深夜に行われていたコーラン読誦に対し、近隣に滞在していた欧米出身とみられる女性が押しかけて苦情を申し立てた上、設置されていたマイクを破壊するなどした。

 これを受け、NUの中央理事会は「拡声器使用のルールを定め、宗教行事が周囲と調和する形で行われるべきだ」とコメント。特に夜間の読誦は内部スピーカーのみに留める運用を提案している。

編集部コメント

 今回の騒動は社会における「宗教的寛容」を巡る議論を再燃させた。モスクの拡声器使用については宗教省が2022年に指針を策定したが、観光地でのトラブルは後を絶たない。宗教行為が強く尊重される一方、観光振興や国際化に伴い、多様な文化的背景を持つ人との共生が課題となっている。

 有力イスラム団体が自主的な規制を促した今回の提言は、信仰の尊重と生活環境の調和を図る動きとして注目される。