インドネシアニュース 国家主導で大学再編、政府方針ー産業とミスマッチの学科を閉鎖へ

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国立大学入学のための全国共通コンピューター試験(UTBK-SNBT)に臨む受験生=アンタラ通信

 高等教育・科学技術省のバドリ・ムニル・スコチョ事務次官は23日、バリ州で開かれたシンポジウムで、産業界の需要に合わない大学の学科・専攻プログラムを整理し、必要に応じて閉鎖する方針を示した。バドリ氏は出席した大学学長らに対し、近く具体的な措置を進める方針を示唆した。

 同氏は、インドネシアの大学が毎年約190万人の若者を卒業させる一方、学生が就職難に陥っている現状を指摘。多くの大学が募集を優先して学科を設ける「マーケット・ドリブン(市場主導型)」型の運営を進めた結果、特定分野で学生の供給過剰を招いている現状に言及した。具体例として、教員養成・教育系学科からは毎年49万人が卒業する一方、教員の需要は2万人にとどまっているという。 

 政府は今後、エネルギー、食料、保健、国防、海事、産業の下流化、デジタル化、高度製造業の8分野への人材シフトを加速させたい方針。また、バドリ氏は今後必要となる学科を政府と大学側が共同で整理する考えを示した。

 今回の政策は大学学科の改革よりも、プラボウォ・スビアント政権下で進む国家主導型の人材再配置の性格が強い。従来型の大学の自治や学生人気に依拠した学科編成を転換し、国家の産業戦略に沿って高等教育を再編する狙いだ。

 対象は文系や教育系学科への依存度が高い地方の私立大学が中心になるとみられる。  

 そのため、大学によっては日本語教育や日本研究も、産業や雇用との関連を示せなければ、「実用性の低い学科」と見なされ、整理・閉鎖される可能性もある。