インドネシアニュース 最賃超えは36%止まり、APINDO指摘
インドネシア経営者協会(APINDO)は14日、州別最低賃金(UMP)を上回る賃金を得ている労働者が全体の約36%にとどまるとの見方を示した。高賃金層は主に天然資源産業や資本集約型部門に集中しているという。

同協会の労働担当者が同日の国会で明らかにした。担当者は、この数字が最低賃金政策と現場実態の隔たりを示していると説明。公定の最低賃金が高水準であっても、実際の順守率は期待を大きく下回っているとの認識を示した。
また、賃金以外にも、退職金の受給資格を満たす労働者が3分の1未満であることにも言及。雇用のセーフティーネットが十分に機能していない現状が制度設計上の課題だと指摘している。
編集部コメント
国内の雇用市場が抱える不透明な雇用実態と制度不履行の大きさを端的に示している。同協会は、新たな雇用法がこうした構造問題に対応し、憲法裁判所の判断を踏まえた制度改善につながると期待している。企業側も、労働市場の硬直化や制度運用上の矛盾が、将来の世代にまで影響する問題だとして、積極的に議論に関与する姿勢を示した。
今回の指摘では、最低賃金の数字そのものより、適用範囲と履行率、退職金など周辺制度の実効性が、労働政策の本質的な論点として改めて示された格好だ。制度と現場の距離をどう縮めるかが問われる。