インドネシアニュース 自動車「市場変化に対応を」ー三菱UFJ銀がジャカルタでセミナー

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 三菱UFJ銀行ジャカルタ支店は26日、自動車産業をテーマにしたセミナーを開催した。中東情勢緊迫化などに伴う、インドネシアを含めた東南アジア諸国連合(ASEAN)の市場の変化と、日系自動車関連企業に求められる対応が議論された。同セミナーの開催は2020年以来6年ぶり。会場には日系の自動車部品メーカー幹部ら約100人が詰めかけた。

あいさつする三菱UFJ銀行ジャカルタ支店の佐藤健治支店長=ジャカルタ日報撮影

 同支店の佐藤健治支店長は冒頭のあいさつで「インドネシアは単なる販売市場ではなく、生産、自動車金融、アフターサービスまでを含む戦略拠点だ」と位置づけた。さらに「人口約2億8000万人を抱える市場で、1人当たりの国内総生産(GDP)は5000ドルを超え、自動車の大衆化も途上にある」と評価。「セミナーに参加した企業が市場の実態を捉え、次の一手を判断する材料にしてほしい」と期待を示した。

三菱UFJリサーチ&コンサルティング委嘱アドバイザーの松島憲之氏=同

 第1部では三菱UFJリサーチ&コンサルティング委嘱アドバイザーの松島憲之氏が「大転換を余儀なくされる自動車業界の戦略シフト」と題して講演。世界的にインフレが進行する中、「企業が生き残る戦略としてブランド力を高める知財戦略がその軸になる」と指摘し、日系メーカーは「インドネシアなど、アジアで稼げるかどうかが投資家の評価を左右する」と強調した。

 続く第2部では三菱UFJ銀行産業リサーチ&プロデュース部戦略調査室(シンガポール)の鍵田晃平氏が「ASEAN各国における自動車市場」をテーマに登壇。鍵田氏は、充電インフラの普及率などを踏まえると「電気自動車(EV)一辺倒にはならない」との認識を示し、ガソリン車やディーゼル車と長期的に併存するとの見方を示した。その上で「自動運転など、車の『知能化』にどれだけ対応できるかが日系メーカーの課題だ」と訴えた。 

 第3部では、MUリサーチ・アンド・コンサルティング・インドネシア(MURCI)の中島猛社長が「構造変化に対する各社の取り組み施策」について講演。中島氏は「インドネシアの自動車産業は需要低迷と電動化の二つの変化に直面している」と言及。部品企業に対して新規顧客の開拓を促すとともに、人件費や資産、組織を見直す「筋肉質な体制」づくりを求めた。

 また、収益悪化に苦しむ企業には「高収益な顧客・製品への集中と、不採算事業の見極めを組み合わせた再建策が必要だ」と述べた。

 佐藤支店長はセミナー後の取材に対し、自動車産業を「現地の日系社会にとって極めて重要な産業」と強調。同行として、保険やアフターサービスを含め「入口から出口まで一貫して支援できることが強みだ」と語った。