インドネシアニュース バリで最新心臓治療、日本の病院と共同実施
バリ州デンパサールのバリ国際病院(BIH)は9日、同州で初となる「経カテーテル大動脈弁留置術(TAVI)」の実施に成功したと発表した。手術は8日、日本の医療法人札幌ハートセンター・札幌心臓血管クリニックチームと共同で70代の心疾患患者2人に対し行われた。

TAVIは、胸部を大きく切開することなく、カテーテルを用いて心臓の弁を人工弁に置き換える最新の治療法。
今回の手術対象となった患者2人は、大動脈弁狭窄(きょうさく)症により日常生活に支障をきたしていたが、高齢のため開胸による人工弁に置換する手術にはリスクが高かった。
担当したBIHの担当医は、TAVIによる治療は患者への負担が少なく、従来の手術と比べ回復も早いと説明したという。
編集部コメント
ジャカルタなど首都圏以外の地域で最先端の心臓治療が実施されたことは、インドネシアの医療水準底上げに向けた重要な前進だと言える。TAVIは手術時間も約60~90分と短く、特に高齢者や合併症を持つ高リスク患者にとって画期的治療として期待されている。
一方で、TAVIは高額な医療技術であり、広く普及させるには費用面の壁が依然として高い。単なる「富裕層向け」治療で終わらせないためには、保険制度の拡充や助成体制の整備が欠かせない。国民全体の医療アクセスの格差をいかに是正するか、政府にも制度設計のアップデートが求められている。