注目の新規IPO銘柄 注目の新規IPO銘柄⑧ー出店加速と収益性の両立が焦点 / フォレ・コピ・インドネシア

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 フォレ・コピ・インドネシアは、コーヒーチェーン「Fore Coffee(フォレ・コーヒー)」を展開するインドネシアの新興外食企業だ。

 同社は2018年に設立。高品質なコーヒーを手ごろな価格で提供する戦略と、自社アプリを軸に店舗とオンライン注文を融合したモデルで急成長し、25年4月にインドネシア証券取引所(IDX)へ上場を果たした。

■デジタル軸に店舗拡大

 フォレではコーヒーを中心に、独自のシグネチャー商品やコーヒー以外の飲料、食品など品ぞろえを拡充。インドネシア産の高品質コーヒー豆を使用し、季節商品を定番化するなど商品開発にも力を入れている。

 また、創業時から自社アプリを導入してオンライン注文と店舗をつなぐ仕組みを構築。デジタルを活用し、注文や決済などの利便性を高めることで顧客との接点を広げてきた。

 新型コロナウイルス禍では供給網(サプライチェーン)の見直しや不採算店の閉鎖を進め、20年には店舗数を66店まで減らしたが、その後、出店を再び加速させ、25年末にはインドネシア316店、シンガポール4店の計320店に拡大した。

■IPO資金で店を増加

 今後の成長戦略の柱は、新規株式公開(IPO)で調達した約3534億ルピア(約31億円)を活用した大規模な出店計画だ。調達資金の大半を店舗開設に充て、約140店舗の新設を目指す。

 新設するコーヒー店は旗艦店だけでなく、中型店や小型店を組み合わせ、ジャカルタ首都圏のほかにスマトラ、カリマンタンなど地方中堅都市へ中・小型店を戦略的に配置し、新たな顧客層を開拓する。さらにシンガポールに続く東南アジアでの地域ブランド化も視野に入れる。

■増収増益も激しい競争

 最新の25年12月期連結決算は、売上高が前年比44%増の1兆4971億ルピア、純利益が同55%増の901億ルピアと順調な増収増益を確保した。

 一方で、インドネシアのコーヒーチェーン市場では国内外のブランドが店舗網を拡大しており、競争が激しい。店舗を急速に増やすには賃料や人件費、原材料費などのコスト管理に加え、出店先の選定や人材の確保・育成も課題となる。フォレは25年の年次報告書でも、原材料価格の上昇や競争激化を経営上の課題として挙げている。

■1店あたりの収益が焦点

 同社は自社アプリを強化する一方、Grab(グラブ)やGojek(ゴジェック)など外部サービスを使ったデリバリーも手がける。今後は店舗数の増加だけでなく、既存店の売上高や新規店の立ち上がり、1店当たりの収益性を維持・向上できるかがカギとなる。

 フォレは創業から約7年で上場し、短期間で全国的に店舗を拡大したが、急速な出店には固定費の増加などリスクもつきまとう。今後は単純に店舗の数を追うだけでなく、既存店売上高や1店舗あたりの収益性を維持できるかが、上場後の成長を判断するポイントとなりそうだ。