注目の新規IPO銘柄 注目の新規IPO銘柄⑪ー飲料パッケージの生産強化で成長 / アジア・プラムリア

Share facebook はてなブックマーク note X (Twitter)

 硬質プラスチック包装メーカー、アジア・プラムリア(PT Asia Pramulia Tbk)は東ジャワ州を地盤とし、飲料ボトルや食品容器、塗料、医薬品向けなど幅広い包装製品を手がけている。1991年に同州スラバヤで設立され、2025年7月に銘柄コード「ASPR」でインドネシア証券取引所(IDX)に上場した。

■東ジャワに2工場

 生産拠点はスラバヤと、スラバヤ郊外にあるパスルアンの2カ所。スラバヤ工場では射出成形とブロー成形を使い、飲料、食品、塗料など幅広い包装製品を生産する。

 一方、24年に開設したパスルアン工場では、飲料向けのペットボトル用プリフォームや飲料水用ガロン容器などを生産している。

 工場周辺には飲料水メーカーが多く、顧客に近い場所で生産することで飲料分野の需要を取り込む。

■収益増と財務改善を両立

 25年12月期の連結決算は、売上高が前年比約2割増の2499億ルピア、純利益が約7割増の90億ルピアとなった。飲料向け包装、特にボトル入り飲料水向けの需要増が増収をけん引した。

 また、総負債が減少する一方で自己資本は1784億ルピアに拡大し、上場初年度は収益拡大と財務体質の改善を両立させた。

■IPO資金で設備増強

 IPOで調達した資金約1007億ルピアは、生産能力の増強と運転資金に充てる。うち約466億ルピアを各分野向けの新規機械や付帯設備の購入に投入。残りは樹脂原材料の購入や人員増強に回し、2工場体制の成長を加速させる方針だ。

■多用なニーズに応じ成長

 販売面では企業向けの直接取引を中心に電子商取引(EC)も活用している。国際的な品質管理規格に対応するほか、不良品の再処理による廃棄物削減にも取り組む。

 成長戦略の軸は、飲料向け以外にも食品や塗料など、異なる用途の受注を積み上げている点にある。同社はスラバヤ工場で多品種の生産に対応し、パスルアン工場では飲料向け量産を強化するなど、役割分担を進める。

■競争と原料高がハードル

 一方、硬質プラスチック包装の業界は競合が多く、価格や納期を巡る競争が激しい。また、原料となる樹脂価格や為替の変動は利益率の圧迫につながるほか、工場の安定稼働も課題だ。

 今後は飲料向け包装の需要を取り込みながら、生産能力の増強や環境規制の強化に伴う再生材利用など、品質管理を通じて収益力を高められるかが焦点となる。