インドネシアニュース 財務相、世銀予測を「計算ミス」と反論
プルバヤ財務相は9日、世界銀行が2026年のインドネシアの実質国内総生産(GDP)成長率見通しを4・7%に下方修正したことに対し、「計算が誤っている」と強く反論した。政府は第1四半期(1〜3月)の成長率が5・5〜5・6%、あるいはそれ以上になる可能性があるとの見方を示しており、世銀との認識の差が浮き彫りになった。

プルバヤ氏は同日の記者会見で、年初の3カ月間で5%台半ばの成長が見込める現状に触れ、「通年で4%台後半に落ち込むとするなら、その後に大幅な減速か景気後退に近い事態を前提にしなければならない」と指摘。世銀の見立ては実勢に即していないと主張した。
世銀が下方修正した背景には中東情勢の緊迫化に伴う原油価格の上昇があるとみられるが、同氏は価格が平常水準に戻れば予測も見直されるべきだとする認識を示した。
編集部コメント
下方修正に対するプルバヤ財務相の反論は、成長率見通しが単なる統計上の数字に留まらず、市場心理や政権の政策遂行能力を左右する指標であることを浮き彫りにしている。
政府の強気な見通しが今後、実績値で裏付けられれば、世銀予測との隔たりは一時的な混乱として収束するだろう。
しかし、中東情勢の緊張が長期化すれば、物価高や燃料補助金の膨張を招き、財政運営や企業の投資判断に広範な悪影響を及ぼしかねない。今後のエネルギー価格の推移が、今回の論争の行方を占う最大の焦点となりそうだ。