インドネシアニュース 国内の糖尿病、3分の2が「未診断」

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 インドネシアの成人の糖尿病患者数が世界5位となり、多くの患者が自らの病気に気づいていない深刻な実態が浮き彫りになった。

保健省が各自治体と行っている慢性疾患の無料検診巡回サービス=同省サイトより

 国際糖尿病連盟(IDF)が発表した2024年の最新推計によると、同国の成人患者数は2042万6400人で、成人の約11%が糖尿病を抱えている計算になる。患者数は中国、インド、米国、パキスタンに次いで世界で5番目に多く、東南アジア諸国連合(ASEAN)地域では最多となった。 

 深刻なのは患者数のみならず、受診していない患者数の多さだ。同年の症例のうち、実際に医療機関で診断を受けていたのは約35%にとどまり、約3分の2が自覚のないままとなっている。また、診断を受けた人のうち治療を継続しているのは約68%で、適切に病状を把握している人に関しては約2割に過ぎないという結果も明らかとなった。

編集部コメント

 この問題について保健省の担当者は「本人が病気に気づかないケースの多さが課題だ」と指摘する。高糖分や高塩分、高脂肪の食事に加え、運動不足や喫煙も疾患リスクを押し上げ、特に若年層による甘味飲料の過剰摂取が大きな懸念材料だという。

 糖尿病は初期症状が乏しく、放置されれば腎疾患や心血管障害などの合併症を招き、公的医療財政への圧迫も避けられない。治療体制の拡充はもとより、一次医療や定期的な健康診断を通じた生活習慣の改善を啓発し、早期発見・介入の仕組みを社会全体で広げていくことが急務だ。