インドネシアニュース プルバヤ氏「マラッカ海峡に通航料」

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 プルバヤ財務相は22日、マラッカ海峡を通過する船舶に対し、通航料を徴収する構想に言及した。

通過船舶への課金に言及したプルバヤ財務相(右)=アンタラ通信

 イランがホルムズ海峡で検討している課金方式を念頭に、沿岸のインドネシア、マレーシア、シンガポールの3カ国で収益を分配する案が浮上している。ただし、現時点では「法的制約がある」として、あくまで構想段階の議論であることも強調した。

 プルバヤ氏は、インドネシアが世界の貿易・エネルギー動脈の要衝に位置しながら「地理的優位性を収益化に結びつけていない」と問題提起した。これはプラボウォ大統領が掲げるインドネシアを「周辺国ではなく世界の中心的な経済プレーヤーに押し上げる」との方針に沿ったものとみられる。同氏はまた、海峡の広範囲を管轄するインドネシアやマレーシアの分配比率を高くする可能性にも触れた。 

 一方でプルバヤ氏は、実施に向けた外交的・国際法的な障壁の高さも認めている。シンガポールのバラクリシュナン外相は「航行の自由」を理由に即座に反対を表明するなど周辺国の反発は強く、同氏は「一方的に徴収できる立場にはない」とも述べ、慎重に理解を求める姿勢を示した。

編集部コメント

 プルバヤ氏の発言は、有利な立地を国の稼ぎにどうつなげるかという「本音」が出た形の提案と見るのが自然だ。発想は大胆だが、マラッカ海峡は重要な国際航路なだけに、国内の増税とは比べものにならないほど外交やルール作りの壁は高い。

 構想が進展に向かうとしても、一国の都合だけで通航料を決めるのは現実的ではない。

 地理的な強みをどう財政や物流に生かすか、議論のきっかけを作った点に注目すべきだと言える。