インドネシアニュース GDP成長に向けAI積極導入へ

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 ムティア・ハフィド通信・デジタル相は19日、バリ島で開かれた討論会で、国家AIロードマップと倫理指針を柱とする大統領令の発令準備が整ったと明らかにした。AI導入により国内総生産(GDP)を最大3・67%押し上げる効果が見込めるとして、全産業での活用を後押しする。

大統領令を出しAI導入進める方針を示したムティア通信・デジタル相(左)=アンタラ通信

 ムティア氏は「もはや競争力は資源の量ではなく、AIへの適応力で決まる」と強調。世界銀行のデータを引用し、インドネシアが198カ国・地域中41位と、デジタル変革が進む「カテゴリーA」に位置づけられた実績に触れ、デジタル経済のさらなる拡大に自信を示した。

 現在は金融や小売分野でAI導入が先行しているが、今後は医療、農業、製造業といった戦略分野での実装を急ぐとしている。

編集部コメント

 大統領令は大統領の承認を待つ最終段階にあるという。政府は大企業のみならず、中小零細企業にも恩恵を波及させる「幅広いAI活用」を掲げ、法整備と普及支援を両輪で進める構えだ。

 GDPの3・67%底上げという試算は、AIを国家の浮沈を握る成長戦略の核と捉えていることを示している。もっとも、技術の恩恵を最大化するには、現場で使いこなせる人材育成や制度設計、データ基盤の構築が不可欠だ。新たな統一ルールが投資を呼び込む呼び水となるか。技術の利便性と、倫理・安全性の担保をいかに両立させるかが、政策の成否を分かつことになる。