注目の新規IPO銘柄 注目の新規IPO銘柄③ー水力軸に再エネ100メガワット狙う / ヘロ・グローバル・インベストメント

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 ヘロ・グローバル・インベストメント(HGII)は、再生可能エネルギー発電資産の開発や保有、運営を手がける持ち株会社だ。2010年に設立し、25年1月9日にインドネシア証券取引所へ上場した。上場時には発行済み株式の20%にあたる13億株を、1株200ルピアで売り出した。

 同社の中核資産は、北スマトラ州北タパヌリ県にあるミニ水力発電所「パルモナンガンⅠ」と「同 Ⅱ」である。Ⅰは2基合計9メガワット(MW)、Ⅱは2基合計10MWの設備で、いずれも国営電力PLNとの長期売電契約に基づく。

 25年12月期決算は売上高が629億5814万9000ルピア、親会社株主に帰属する純利益が170億7546万8000ルピアだった。前年比で売上高は約34%減、純利益は約55%減となる一方、総資産は24年末の7157億5017万1000ルピアから、25年末には9525億214万1000ルピアへ増加した。新規株式公開(IPO)後の資金流入で財務基盤は厚くなったものの、収益力は水力発電の稼働条件に左右された形だ。

 減益の背景には水力発電特有の天候リスクがある。25年は北スマトラで長い乾季が続いたため、同社のミニ水力発電所の水量が減少し、電気生産量と収益に影響した。

 成長戦略の柱は、IPO資金と外部提携を使った新規案件の開発だ。同社は31年までに再エネ発電容量100MWを確保する目標を掲げており、水力だけでなく太陽光やバイオガス、バイオマスなどへの拡張も視野に入れている。

 日本企業との連携も進める。四国電力は24年12月、HGIIへの出資参画を発表し、同社株式25%を取得する契約を締結した。

 四国電力が培ってきた発電所の建設、運転、保守に関する技術やノウハウを活用して支援する方針で、30年ごろまでに計10万キロワット程度の再エネ電源の稼働を目指す。

 現在、HGIIの発電資産は水力に偏っており、主要な売電先も実質的に国営電力PLNに集中している。25年の減益は単なる一時的な業績悪化にとどまらず、同社の事業モデルが内在する天候や単一顧客への依存リスクを市場に改めて浮き彫りにした。

 今後の焦点は、北スマトラ州で計画する新規の水力発電案件を予定通り進められるか、そして四国電力との提携を具体的な業績向上へと結びつけられるかにある。さらに、水力以外の電源を早期に収益化し、天候に左右されないよう発電ポートフォリオ(資産構成)の分散化を達成できるかが、同社の成長に向けたカギとなりそうだ。