注目の新規IPO銘柄 注目の新規IPO銘柄④ーパン粉専業から付加価値衣材で成長目指す / ラジャ・ロティ・チェメラン

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 ラジャ・ロティ・チェメラン(BRRC)は、パン粉や揚げ物用の衣材を製造する加工食品会社だ。

 2013年に事業を始め、15年に法人化、25年1月にインドネシア証券取引所へ上場した。当初はジャカルタ首都圏の製パン材料店向けに販売していたが、その後は食品メーカーや外食産業へ販路を広げ、業務用食品素材メーカーとして事業を拡大した。ハラル認証や食品安全認証も取得し、全国で約150社の法人顧客を抱える。

 25年通期の売上高は約1190億ルピア、純利益は約15億ルピアだった。前年の売上高約960億ルピア、純利益約12億ルピアから増収増益となった。一方で、利益率はなお低水準にとどまる。売上高の伸びに対し、原材料費やエネルギー費、人件費などのコスト上昇が利益を圧迫した可能性がある。

 今後は販売地域の拡大と生産体制の強化を進める。販売網は17州以上に広がり、生産拠点はブカシ、ソロ、メダン、マカッサルに置く。新規株式公開(IPO)で調達した資金は、主に原材料の購入や工場運営などの運転資金に充て、受注増加への対応力を高める方針だ。

 製品も通常のパン粉に加え、粒の大きい「バブルクラム」や液状衣材の「バッター」など高付加価値品へ拡充している。韓国系食品会社の受託生産(OEM)も活用するほか、本社工場では国際的な食品安全規格「FSCC22000」を取得した。オーストラリア向け輸出の計画も進めている。

 ただ、最大の課題は事業拡大を利益の増加へ結びつけられるかだ。パン粉などの衣材は製品ごとの差別化が難しく、価格競争に陥りやすい。小麦など主原料の国際価格が上昇しても、大口の法人顧客との価格交渉には時間を要する。主要顧客からの発注動向が業績を大きく左右するリスクも抱える。

 IPO資金の大半を設備投資ではなく運転資金に充てたことからも、今後は在庫や売掛金を含めた運転資本の管理が重要となる。売上高が拡大しても利益率が改善しなければ、上場効果は限定的となる可能性がある。

 今後は、高付加価値商品の販売比率をどこまで高められるかに加え、顧客基盤の分散や輸出事業を収益へ結びつけられるかが市場の評価を分ける焦点となりそうだ。