インドネシアニュース コモドドラゴン保全で静岡県と覚書

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 林業省は28日、静岡県との間でコモドドラゴン(コモドオオトカゲ)の保全に関する覚書を締結した。ラジャ・ジュリ・アントニ林業相と静岡県の鈴木康友知事が静岡市内で署名。インドネシアが提唱する「グリーン外交」の一環として、日本との環境・生物多様性保護に向けた協力を強化する。

協力覚書に署名した両国の代表=林業省のサイトより

 協力の柱は、静岡県河津町の動物園「iZoo(イズー)」へのコモドドラゴンの貸与だ。繁殖を目的とした「ブリーディングローン」の形式で、早ければ今年6月にもオスとメスの計2頭を受け入れる。林業省は今回の協力を、気候変動や森林保全を含む「責任共有」の枠組みと位置づけている。

 インドネシア側は、日本での展示を通じてコモド島への観光誘致や生物多様性への関心を高めたい考え。鈴木知事も、絶滅危惧種であるコモドドラゴンの保全に協力する意向を強調した。

編集部コメント

 今回の覚書締結は30日からのプラボウォ大統領の訪日日程に合わせた動きの一環とみられる。インドネシア政府は自然保全を外交資源として活用し、環境協力を二国間関係の新たな接点に育てる狙いがある。

 また、この枠組みは希少動物の貸与を軸とした新たな地域外交の試みとしても注目される。観光振興や環境教育、地域間交流へと波及させるには、今回の貸与を象徴的な取り組みに終わらせず、種の保全から拡大して両地域間の協力をどこまで深化させるかがカギとなる。