インドネシアニュース 日本IP大型イベントに数万人ージャカルタで「MMAJ」初開催、商談会も活況
日本アニメのIP(知的財産)を音楽や映画、展示など多彩な形で横断的に紹介する大型イベント「Merah! Merah! Anime Japan‼(MMAJ)」が5月30、31日の2日間、南ジャカルタの商業施設「ガンダリア・シティ」で初開催された。人気キャラクターの展示や歌手によるライブなどが行われ、家族連れからコスプレイヤーまで、数万人規模の観客が押し寄せた。(ジャカルタ日報編集長 赤井俊文、写真も)

■ライブのほか映画も
2日間の会期中にはDARUMA Rollin’、私立恵比寿中学、石田燿子、otoha、BAN BAN BAN鮫島一六三、西沢幸奏によるライブが行われた。アイドルのライブではダンスに合わせて観客が踊り出す場面もあり、会場は熱狂の坩堝(るつぼ)となった。このほか、コスプレ大会や声優ワークショップなども開かれた。
また、ガンダリア・シティ内の映画館では「秒速5センチメートル」「ドラえもん のび太の絵世界物語」「映画クレヨンしんちゃん 超華麗!灼熱のカスカベダンサーズ」「機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ キルケーの魔女」などが上映された。
■IP浸透で商談活況

人口2億8000万人超の消費市場を抱えるインドネシアでは、若年層を中心に日本のアニメ、マンガ、ゲーム、音楽、キャラクター商品への関心が高い。幼少期にテレビ放送で日本のアニメに親しんだ世代から現在の若者まで、「ドラえもん」や「ポケモン」「サンリオ」「ガンダム」などのブランドは幅広く浸透している。
今回のMMAJはそうしたファン文化や「懐かしさ」を、公式グッズの販売や映画、音楽、ライセンスビジネス、観光、企業協賛と結びつける狙いがある。実行委員長の山中崇之氏は「MMAJを文化、エンターテインメント、産業連携を結ぶ場にしたい」と意気込みを語る。
商談会も活況を呈した。インドネシア側にとってMMAJは日本の公式IPホルダーと直接交渉できる機会となるだけに、会場内の商談ブースでは日本側と現地企業が今後の事業展開について熱心に議論を交わす光景が見られた。
イベントを後援するインドネシア政府の観光クリエイティブ経済省も国内のクリエーターが日本のIPホルダーや投資家、ブランドと出会う場として期待を寄せている。
■コンプラ徹底で差別化

一方、国内では最近、急増する日本アニメやゲーム関連のイベントで、キャラクターを無断使用される権利侵害のケースも少なくない。
今回のMMAJでは、正規ライセンス品の取り扱いや権利元との正式連携など、コンプライアンス(法令順守)を徹底することで差別化を図った。同時に、大型商業施設のガンダリア・シティを会場に選んだことで、日本のアニメに馴染みのない層にも広く日本文化をアピールする効果も生んだ。
今回のイベントは在インドネシア日本大使館のほか、日本貿易振興機構(JETRO)、日本政府観光局(JNTO)、国際交流基金(JF)などが後援した。実行委員会は今回の成果を踏まえ、今後MMAJを年次イベントへと発展させる方針だ。インドネシアを東南アジアにおけるポップカルチャー及びクリエイティブ産業のハブ(拠点)として育成していく考えを示している。