インドネシアニュース ダナンタラがGoTo出資、運転手保護狙い
政府系投資ファンド・ダナンタラの最高経営責任者(CEO)を兼任するロサン投資・下流化相は5日、IT大手GoToグループへの出資を明らかにした。今回の投資は、オンライン配車サービスの運転手の生活基盤強化と福祉向上を目的とした政府戦略の一環と説明している。

ロサン氏によると、出資は年初から段階的に進められ、具体的にはBPJS健康保険雇や労災・雇用保障のBPJS労働者社会保障への加入促進、さらにこれまで課題となっていた宗教大祭手当(THR)の改善などを目的に実施された。
またロサン氏は、配車プラットフォーム各社がかつて展開した、販促費を大量投入して顧客を囲い込む「バーンキャッシュ(資金燃焼)」の依存から脱却すべきだと指摘。政府として、資金が企業の宣伝費ではなく運転手の利益に還元されるよう促す考えだ。さらに、配車サービス会社がドライバーから徴収する手数料の上限を従来の20%から8%に引き下げる新たな政策も準備しており、詳細は後日発表される見通しだと述べた。
編集部コメント
今回のダナンタラの介入は、不安定なギグワーカーの社会保障を強化する狙いがある。一方、政府が投資家と規制当局、政策の担い手を兼ねる構図はガバナンス上の懸念もはらむ。
運転手の福祉改善は重要だが、手数料の上限設定や保険料の負担増が利用者の運賃などにどう波及するのか、慎重な見極めが必要だ。市場のゆがみを防ぐためにも、制度設計の透明性と公平性の確保が重要となる。