インドネシアニュース ジャカルタで「IPエキスポ」開催ー初のB2B型商談会、サンリオなど52社が出展

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会場には国内外から関係者が訪れ、活況を呈した=ジャカルタ日報撮影

 アニメのキャラクターなどコンテンツ知的財産(IP)を活用したビジネスの商談イベント「IPエキスポ・インドネシア2026」が7、8の両日、中央ジャカルタのホテルで開かれた。電通インドネシアなどが主催し、国内外のIP保有企業やブランド企業、クリエーターらが参加した。昨年に続く2回目の開催で、同社によると国内初の企業間取引(B2B)型IP見本市となる。

 会場では、アニメキャラクターなどIPの展示や会議セッション、ビジネスマッチングが行われた。エンターテインメント、ゲーム、スポーツなど多岐にわたる分野から52社が出展し、日本からはサンリオや東映アニメーションなどの企業関係者が登壇して知財運用の事例を紹介した。

イベントにはクリエイティブ産業省のアイリーン・ウマール副大臣(中央)も登壇した=同

 今回のイベントにはインドネシア国内に加え、台湾や韓国、マレーシアなど海外からも高い関心を持つ関係者が集まった。

 インドネシア市場が注目される背景には、同国が音楽・エンターテインメント分野でトレンド発信の核となる「トリガーシティー(連鎖を引き起こす都市)」と目されている点がある。人口規模が大きく、音楽や動画のストリーミング再生回数を伸ばしやすい。

 インドネシアでヒットの基盤を作れば、アジア全体や欧米市場にも波及し、さらに日本などの自国市場へ逆輸入される可能性も期待される。主催した電通インドネシアの大西将ビジネスダイレクターは今回の狙いについて、「アジアのコンテンツやIPをグローバルに広げていくため」と説明。「インドネシアを単なる消費市場ではなく、アジア発ヒットの起点として捉えている」と強調した。

人気漫画の「ワンピース」のグッズも展示された=同

 日本の音楽・エンターテインメント業界にとっても、海外展開の重要性は増している。日本市場は人口減少で成長の余地に限界があり、CD販売など従来の収益モデルからの転換が課題となっている。このため、各社は海外での認知度拡大や興行ビジネスの構築に本腰を入れている。

 インドネシアでは映画や音楽、ゲーム、アニメーションなどのクリエイティブ産業が拡大を続ける一方、作品やキャラクターを継続的な収益に変える仕組みづくりは途上にある。今回のイベントはこれまでの「消費市場」から、ライセンス管理や商品化を通じた「収益化を図る市場」への移行を示した。インドネシアがアジア発IPビジネスの拠点として存在感を高められるかが、今後の焦点となる。