イベント情報 日本の環境技術、インドネシアの都市課題に挑むージャカルタで「環境ウィーク」開催

日本とインドネシアの環境協力をテーマにした「第2回日本・インドネシア環境ウィーク」がこのほど、南ジャカルタで開かれた。両国の環境省が主催し、政策対話や企業展示、ビジネスマッチングなどを実施。廃棄物処理から水処理、温室効果ガス排出量の可視化、クリーンエネルギーまで幅広い分野での協力拡大を図った。
イベントの基盤となったのは、日本の環境省が2020年に設立した「環境インフラ海外展開プラットフォーム(JPRSI)」だ。事務局を務める海外環境協力センター(OECC)の高木晴乃氏はJPRSIについて「優れた環境技術を持つ日本企業の海外展開を包括的に支援する、官民連携の枠組み」と説明する。会員は企業や関係団体を含め約670に上り、今回の展示でも全28ブースのうち27ブースを日本企業が占めた。

今回、特にインドネシア側の注目を集めたのが廃棄物問題だ。ジャカルタでは1日約9000トンもの廃棄物が発生し、その大半が隣接する西ジャワ州ブカシ市のバンタルグバン最終処分場に送られている。これまでの「収集・運搬・投棄」という処理方法は限界を迎えており、分別や再資源化のほか、廃棄物発電などの仕組みづくりが急務となっている。
また、海洋プラスチックごみ問題の解決に向けては、日本の官民連携プラットフォーム「クリーン・オーシャン・マテリアル・アライアンス(CLOMA)」も関与する。
CLOMAの中村健太郎氏によると、19年ごろにインドネシア政府から日本政府へ海洋プラスチック対策の協力要請があったことを契機に、二国間の連携が本格化した。

現在、東ジャワ州のモジョクルト市では、味の素やヤクルトなど日系企業の工場がある地域で、ごみ山の環境対策や回収・処理のモデル事業が進められている。
中村氏はインドネシアの課題について「回収しても、その後にリサイクルできる業者や処理先が不足している」と指摘。機材導入にとどまらず、ごみ回収後の処理や再資源化に加え、データ管理や自治体運営、企業責任をつなぐ包括的な仕組みが必要だと説明した。
今回の環境ウィークは、単なる技術の展示会を超え、日本の環境技術をインドネシアの都市課題に結びつける「環境インフラ外交」の場となった。脱炭素という理念を掲げつつ、ごみをどう減らし、処理・資源化し、事業として成立させるかが、両国協力の実務的な焦点となる。